スイス・フォレスター招聘事業 10th記念企画 第2弾は北海道です!
【終了しました】
スイス・フォレスター・ワークショップ in 早来
混交林施業の現場技術とコミュニケーション
~スイス林業の現場の極意、お伝えします~
・開催日時:2019年8月2日(金)9:00-16:00
・研修場所:三菱マテリアル株式会社 早来山林(北海道安平町)
・集合場所:8:45 JR早来駅前(安平町早来大町)
・定員:20名(先着順)
・受講料:10,000円(当日集金)
・小雨決行、大雨の場合は室内のセミナー等に変更
・昼食・ヘルメットを各自持参ください
・森林ボランティア保険加入(保険料は受講料に含みます)
・申込み/お問い合わせ:※終了しました
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〇内容
・なぜ、多様な森づくりを目指すのか
・混交林に誘導するための選木技術
・安全で正確な伐倒と造材(広葉樹も含みます)
・残存木と土壌を傷つけない間伐作業
・生産性と安全性
・森林所有者、管理者、作業者の意思疎通
〇対象
林業現場向け(専門的内容になります)
〇講師
ロルフ・シュトリッカー(バウマ村フォレスター)
シリル・シューフマン、フィリップ・シュタール(バッハマン・フォレスト有限会社 )
山脇正俊(スイス近自然学研究所)
主催:特定非営利活動法人 近自然森づくり協会
協力:三菱マテリアル株式会社
三基開発株式会社(大栄環境グループ)
〇なぜ混交林?どうやって?
非皆伐の混交林を育てることで、市場に左右されずいつの時代でも収入になる林業を実現できないか。そんな夢のような森づくりが可能なのだろうか? 興味はあるけれど実際に何から手を付ければよいのだろうか? という現場の声に応える特別企画が、三菱マテリアル株式会社様のご協力のもと、北海道にて実現することになりました。
来日10回目(10年目)となる現役フォレスターのロルフ・シュトリッカー氏が、今回は普段一緒に仕事をしている森林作業員2人と共に来日し、解説と作業を披露するというスペシャルな内容。彼らの現場のチームワークから、「林業も環境も」を追求する近自然森づくりの極意を体感する絶好の機会です!
〇講師プロフィール
ロルフ・シュトリッカー
チューリッヒ州バウマ村フォレスター
スイスのフォレスターは、プロの森林作業員として実務経験を積んだ後に入学することのできるフォレスター養成校を修了し、地域の総合的な森林管理を担うために市町村などに雇用される、現場叩き上げのエキスパートである。
スイスの森林管理制度では、公有林・私有林問わず国内の全ての森林がフォレスターの管理下にある(市町村はフォレスターを雇用しなければならない)。国の森林面積の2/3を占める公有林(ほとんどが市町村有林)はフォレスターにより林業経営が行われ、 残り1/3の私有林では、森林所有者はフォレスターにアドバイスを求めたり、経営管理の一部/全部を委託することができる。森林組合(プランナー)と役場の林務行政、県の林業普及指導員の機能が融合したような職業だ。
チューリッヒ州バウマ村でフォレスターを務めるロルフは、約 30 年にわたり村内の森林 850ha の管理を担ってきた(スイスの公務員には異動がない)。彼の担当区は私有林が 95% で所有者が 300 人以上という小規模所有形態であり、自宅用に薪などを採る以外は、多くの所有者が彼に林業経営を委託している。
地形が急峻で、ドイツなどの林業大国に接するスイスでは永らく林業が低迷していたが、ロルフはトウヒ、モミだけに頼らない多様な森づくりにより生物多様性や防災のニーズも満足させ、木材販売だけではなく環境分野からも資金を引き出すなどの収支改善を行っている。
林業にいち早くエコロジーの思想を持ち込み、環境貢献と林業経営の両立に長く取り組んできた彼のことを、フォレスター仲間は敬意を込めて「グリーン・フォレスター」と呼んでいる。
シリル・シューフマン
フィリップ・シュタール
バッハマン・フォレスト有限会社
バッハマン・フォレストはトゥールガウ州ビヘルゼー=バルタースヴィル村の林業会社で、社長のベンヤミン・バッハマン氏はロルフとの付き合いも長い。スイスでは、公有林の施業を林業会社に発注する場合でも、事業体の能力と見積価格とのバランスを見て、フォレスターが発注先を随意で決めることができる。
同社は小人数の事業体ながら、タワーヤーダなどの高性能林業機械を保有し、安全で確実な仕事で、多くのフォレスターや森林所有者、地域住民の信頼を得ている。今回は、シリル・シューフマン、フィリップ・シュタールの2人のベテラン作業員が同社から来日し、ロルフと息の合ったチームワークを披露してくれるであろう。
山脇正俊
スイス近自然学研究所代表
スイス・チューリッヒ州に40年在住。スイス連邦工科大学・チューリッヒ州立総合大学講師、近自然森づくり研究会特別顧問、環境・オーディオコンサルティング。
スイスとドイツで1970年代に始まった環境と安全性の両立を追求する「近自然川づくり」に出会い、当時の建設省官僚や河川技術者とともに、「多自然川づくり」を軸とした1997年の河川法改正の立役者として貢献した。
以降、スイス人の考え方を体系化した「近自然学」を確立。近自然学は川づくりのほか、道づくり、まちづくり、エネルギー利用、農業、林業、教育、ビジネス、社会システムなどの分野にも応用されている。2010年以降はシュトリッカー氏と「近自然森づくり」の考え方を日本に紹介し、その普及を進めている。
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